「さぁて、今年は何の年でしょう?」
「そんなの簡単じゃん!2010年!寅年!」
「さぁて、今年は何の年でしょう?」
「そんなの簡単じゃん!2010年!寅年!」
「ブー!じゃあ、この写真で分かるかな?ここど~こだ?」
「・・・。あ~今日も暑いな~。」
「まだ分かんないの?」
「さすがに、これで分かるだろ?巡礼服とシンボルのホタテ貝。」
「・・・。あ~海に行きて~。サーフィンして~!ホタテ食いて~!」
「っていうか、お前サーフィンできないだろ!もういいよ!そう、ここはサンチャゴ・デ・コンポステーラ。と言う事は、そうなんです。今年は聖ヤコブの年なんで~す。パチパチパチ」
「あ~、はいはい、あの聖ヤコブね・・・。聖ヤコブってあれでしょ??上腕二頭筋の別名。」
「・・・(無視)。」
「オイオイ、それは、ちからこぶだろ!って突っ込めよ!さびしいだろ・・・。」
もう、彼のことは相手にしません。
聖ヤコブとは、イエスの12使途の一人です。
イエスが磔刑にかけられた後、使途達は各地で布教活動をするのですが、彼は主にイベリア半島で活動します。
そして、12使徒の中で最初の殉教者となった人物でもあります。西暦44年頃といわれてます。
彼の遺体は、スペイン北部のサンチャゴ・デ・コンポステーラに運ばれましたが、しばらく行方不明になっていました。
「オイオイ!大事な聖人だろ!?そんな適当でいいのか?うちの先祖の墓でさえ、行方不明になってないぞ。」
「うるさい!お前は入ってくるな!!ずーっと昔のことなんだからしょーがないだろ!
それが、9世紀に奇跡的に発見されたのです。まるで、夢のような話です。」
「へぇ~。きっと、探すのを止めたんだな。」
「何で?」
「だって、探すのを止めたと~き、見つかることもよくある話で~、夢の中へ~(斉藤由貴のヒット曲)♪」
「もとの歌は井上揚水のヒット曲だけどね。斉藤由貴は、そのカバーでヒットしたんだよ。」
「ちょっとボケただけだったのに・・・。そんな普通に指摘しなくたって・・・(涙)」
それからは、聖ヤコブの墓のある、ここサンチャゴ・デ・コンポステーラがカトリック第三の聖地になったのです。
「サンチャゴデコンプソソソ・・・。あ~!!!言いづらい!!!」
そして、聖ヤコブの日である『7月25日』が日曜日の年が『聖ヤコブの年』と呼ばれ、普段は閉まっている免罪の門が一年間開放されます。
お前も行ってこい!今までの罪を清算してこい!
「いや、俺は行かない!罪を犯したことを反省しながら、そして被害者の冥福を祈りながら、一生この罪を背負って生きていく。それが、せめてもの償いだ!」
「おいおい、お前何やったんだよ!えらいシリアスな内容だな。じゃあ、まずは警察に行け!」
彼ほどの悪さをした人は別ですが、それ以外の人は是非今年にサンチャゴ・デ・コンポステーラへ行ってみてください。
たくさんの巡礼者がいます
大聖堂内部の聖ヤコブの像は、後ろから抱きしめることができます