前回のコラムがロンドンの一流ホテルのネタだったので、
今回はコッツウォルズ地方の「ブロードウェイ」にある、一流ホテル「リゴン・アームズ」に宿泊した自慢話。
コッツウォルズとは、古英語で「ひつじ小屋のある丘」という意味。
広大な斜面と清らかな水とで、英国を代表するウールの産地となったが、19世紀を境に石炭の採れないこの地方は苦難の道を歩むことになる。
しかしそのお蔭で、今もこの地方は鉄道が引かれることなく、昔ながらの景観、暮らしを守り続けることができたのだ。
20世紀に入り、やっと車が入れるようになったこの地方は、英国人に愛される田舎となった。
「イングランドの中でも、最もイングランドらしい田舎」とされるコッツウォルズ地方は、200m近い丘陵が続いており、今も自然が息づいている。
ロビンが宿泊した「リゴン・アームズ」は、ブロードウェイの中心にある。
何度かブロードウェイを訪れたときに、「いつか泊まりたい」と思っていたホテルでもあった。
ブロードウェイの村には、その村の名前通り、村の中心を幅の広い道が通っている。
古くから、あたりの地方都市を結ぶ交通の要衝で、駅馬車の旅籠が発達した宿場町。
ここ「リゴン・アームズ」は、ブロードウェイの中心にあり、まさに中心的存在です。
16世紀から宿籠を営み、470年の歴史を持つ由緒正しい高級ホテルです。
客室も食事もサービスも、ロンドンの高級ホテルと引けを取りません。
こんな雰囲気のある廊下を通って行きます。
さすがに400年以上の歴史のある建物だけあって、歩くたびにミシミシ音がします。
17世紀には、チャールズ1世が騎士と密会したり、クロムウェルも宿泊したという逸話もあります。
クロムウェルが宿泊した部屋へは、「CROMWELL ROOM」のサインがあります。
ところで、その下の「CLOAKROOMS」とは何でしょう?
一般的に「CLOAKROOM」とは、コートなどをかける部屋を指しますが、さすが由緒正しいホテルでは違う意味で使われます。
イギリスでは、「トイレ」の婉曲表現として使われるのです。
さすがに、「CROMWELL ROOM」には予算の都合上宿泊できませんでした・・・。
それでもシングルの部屋ですが、ステキな内装でした。